【プロが教える】郡山のハウスメーカーが重視する耐震・断熱性能の違い

郡山の住宅街と青空のイメージ


福島県郡山市で家づくりを検討するなら、「耐震性能」(地震に強い家かどうか)と「断熱性能」(暑さ寒さを防ぎ快適に暮らせるか)の両方を重視することが大切です。


どちらか一方ではなく両方に優れた住宅こそ、家族の安全と快適さを長期にわたり支える「良い家」と言えます。


郡山市は東北地方の中では比較的温暖とはいえ冬は寒く、また過去には2011年の東日本大震災で震度6弱を観測するような強い地震も発生しています。


そのため地震対策と高い省エネ性能の両立が、子育て世代にとって安心して暮らせるマイホームづくりの鍵になります。


まずは郡山市の気候や地震リスクといった地域特性を確認し、なぜ耐震・断熱性能が重要なのかを見ていきましょう。


その上で、耐震性能・断熱性能それぞれの具体的な基準やポイント、住宅会社選びのチェックポイントについてプロの視点から分かりやすく解説します。


最後まで読むことで、郡山のハウスメーカー各社がどのようにこの二つの性能を実現しているか、その違いや特徴が明確にわかります。


郡山市の気候と地震リスク:地域特性を知ろう


郡山市の地図と気象データのグラフ


郡山市は内陸の盆地に位置し「冬の寒さ」と「大きな地震」への備えが必要な地域です。


年間の平均気温は約12℃と東北では比較的温暖ですが、冬は氷点下になる日も多く積雪もあり、夏は30℃近くまで上がり蒸し暑い日もあります。


さらに福島県中通り地域である郡山市は、震度6強クラスの地震を過去に経験しており(2011年東日本大震災では郡山市で震度6弱を観測)、今後も大地震が起こり得るエリアです。


郡山市の気候の特徴と断熱の必要性


冬の雪景色と暖かいリビングのイメージ


郡山市は阿武隈山地と奥羽山脈に囲まれた郡山盆地に市街地が広がっています。この地形のため内陸性の気候を示し、夏と冬、昼と夜の気温差が大きい傾向があります。


年間降水量は約1,000mm程度で全国平均より少なめですが、冬季は冷え込みが厳しく真冬日(最高気温が氷点下の日)も珍しくありません。


例えば郡山市では過去最低気温-12.8℃(1984年)、最高気温36.2℃(1994年)を記録しています。


このように冬の寒さと夏の暑さの両方に対処できる家にするために、住宅の高い断熱性能(そして後述する気密性能)が重要になります。


断熱性能が不十分だと、冬場に暖房しても室内の熱がどんどん外へ逃げてしまい、光熱費が増大するだけでなく部屋ごとの温度差から健康への悪影響(ヒートショックなど)も心配です。


一方、しっかり断熱・気密された住宅であれば少ないエネルギーで家全体を暖かく保てるため、高気密高断熱の家は東北の気候でも快適で省エネな暮らしを実現します。


郡山市は東北地方の中では比較的雪は少ないものの(豪雪地帯の会津地域に比べれば降雪量は少量)、それでも冬季には断熱不足の家で結露や室温低下に悩まされるケースがあります。


郡山のハウスメーカー各社も「高断熱」「省エネ住宅」「ZEH対応」などといったキーワードを掲げており、郡山の気候に適応した断熱性能の高い家づくりを重視しているのはこのためです。


郡山市の地震リスクと耐震の重要性


地震で倒壊した家と耐震性の高い家のイメージ


日本全体が地震多発地帯ですが、郡山市を含む福島県中通りでも大きな地震の記録があります。記憶に新しいところでは2011年3月11日の東日本大震災では郡山市で震度6弱を観測し、市内でも建物被害が生じました。


さらに2022年3月の福島県沖地震でも郡山市周辺で震度5強前後の揺れを観測し、多くの世帯で停電や断水が発生しています(※震度6強を福島・宮城で観測した地震)。


このように震度6程度の揺れがいつ郡山で起きても不思議ではない状況です。郡山市は直接的な活断層が市域を通っているわけではありませんが、東日本大震災のようなプレート境界型の超巨大地震から、直下型の中規模地震まで幅広く備える必要があります。


幸い、現在の日本の新築住宅は建築基準法で定められた耐震基準を満たすことが義務付けられており、最低限の耐震性は確保されています。


しかし、基準法はあくまで「これ以下は建ててはいけない」という最低ラインであり、家族の安全を十分守るにはさらに上の水準の耐震性能を目指すべきというのがプロの共通した見解です。


特に郡山市のように震度6強クラスの揺れに見舞われる可能性がある地域では、後述する耐震等級3相当の耐震性能を持つ家であれば安心感が大きく高まります。


実際、郡山市内のハウスメーカー各社も耐震性をアピールする場合が多く、「耐震等級3相当の家づくり」や制震ダンパーの標準装備、構造計算(許容応力度計算)の実施などを売りにしています。


つまり郡山の住宅会社にとって地震対策は営業トークではなく必須の性能と言えるのです。では、その耐震性能と断熱性能とは具体的に何を指し、どのような基準や違いがあるのでしょうか?


次の章から詳しく解説していきます。


耐震性能とは?地震に強い家の基準とポイント


耐震構造のモデルと地震の揺れのイメージ

 

結論


耐震性能とは住宅が地震にどれだけ耐えられるかを示す性能で、日本では主に「耐震等級」によって比較できます。


耐震等級は1~3まであり、等級3が最高で「数百年に一度発生する地震(震度6~7相当)の1.5倍の揺れでも倒壊しない」強さを意味します。


新築住宅で家族の命を守るにはこの耐震等級3を取得することが望ましく、郡山市のハウスメーカーでも等級3相当のプランが一般的です。


耐震性能を高めるには、建物自体を強固にする耐震構造に加え、地震エネルギーを吸収する制震構造や揺れそのものを抑える免震構造などの技術もありますが、まずは基本となる耐震等級3の確保が最優先になります。


耐震等級と建築基準法


建築基準法のマークと耐震等級の説明図


 日本の住宅の耐震性は、最低限は建築基準法によって確保されています。現行の建築基準法の耐震基準では「数百年に一度発生する大地震(震度6強~7程度)の揺れでも倒壊・崩壊しないこと」が求められており、これは耐震等級1相当に当たります。


耐震等級は品確法(住宅性能表示制度)で定められた指標で、等級1が建築基準法レベル、等級2はその1.25倍、等級3は1.5倍の耐震性を持つことを意味します。


等級3の住宅は法律上の義務ではありませんが、先述のとおり地震に対する安心感から事実上「必須」と考える専門家も多い水準です。


郡山の住宅会社でも「耐震等級3相当を標準仕様」というところが少なくなく、大手ハウスメーカーはもちろん地元工務店でも対応が進んでいます。


耐震等級3の家であれば、2011年の東日本大震災(郡山市で震度6弱)クラスの地震でも倒壊しない強さが期待できます。


ただし、「倒壊しない」ことと「まったく被害を受けない」ことは別です。耐震構造は建物自体を硬く強くするため、大地震の揺れそのものは建物に伝わります。


その結果、倒壊はしなくても壁にヒビが入る・家具が倒れるなどの被害は起こり得ます。この点を補うため、制震構造(ダンパー等で揺れを吸収して建物の変形を抑える)をプラスしたり、重量物(屋根瓦など)を軽くして被害を減らす工夫も有効です。


しかしまずは「命を守る」ことが最優先ですから、耐震等級3の構造計算された家を選ぶことが地震対策の基本となります。


等級3を実現するための工法やオプションは各社で様々ですが、重要なのは結果として等級3相当の耐震性が確保されていることです。


ポイント


耐震等級の確認方法 


プランや見積もり段階で住宅会社に「この設計は耐震等級でいうといくつですか?」と確認しましょう。


長期優良住宅として申請する場合は等級2以上が必要なので明示されますし、等級3を取得するには構造計算が必要になります。


書類で耐震等級等が示されない場合でも、口頭やパンフレットで「等級3相当」とうたっているか確認し、不明瞭な場合は質問してください。


大手メーカーの多くは標準で等級3(もしくは独自基準で同等性能)ですが、間取りによってはオプション対応になることもあります。


またツーバイフォー工法など工法の違いによっても等級3の取りやすさが異なるので、次で解説します。


木造と鉄骨、工法の違いによる耐震性能の差


木造住宅と鉄骨住宅の構造モデル


郡山市で建てられる戸建住宅は、大きく分けて木造住宅(在来軸組工法や2×4工法など)と鉄骨造住宅(プレハブメーカーの軽量鉄骨が中心)が主流です。


それぞれの工法で耐震性能を確保するポイントに違いがありますが、先述のとおり最終的に耐震等級3を満たせるかどうかが重要であり、木造・鉄骨どちらが有利か一概には言えません。


以下に、工法ごとの特徴と耐震性確保のポイントを簡単にまとめます。


在来軸組工法(木造)


柱と梁で組み、筋交い(斜め材)や構造用合板で耐力壁を配置する従来からある木造工法です。自由な間取り設計がしやすい反面、耐震等級3を取るには綿密な構造計画が必要です。


壁の配置や量(壁量計算)をしっかり行い、接合部の金物補強などで強度を高めることで等級3を実現します。


一般に、吹き抜けや大開口を多用すると必要な壁量が確保しにくくなるため、設計段階でバランスを取ることが重要です。


郡山の地元工務店でも構造計算ソフトを用いて耐震等級3相当を確認している会社が増えています。


2×4工法(ツーバイフォー、木造枠組壁工法)


面構造で支える木造工法で、壁・床・天井の六面体構造が箱型の耐震性を生みます。構造上、壁が構造体の一部となるため標準仕様でも耐震等級3をクリアしやすい傾向があります。


実際、一般的なプランなら「何も考えなくても耐震等級3をクリアできる」ケースがほとんどというデータもあります。


ただし間取りの自由度は軸組に比べると制約される部分もあります。大手ハウスメーカーの木造住宅では2×4(あるいは2×6)を採用する例も多く、郡山でもセキスイハイムや三井ホームなどが代表的です。


2×4工法の場合でも、耐力壁の位置はプランに影響するので設計者と相談して決めます。


プレハブ・鉄骨造(軽量鉄骨)


いわゆる鉄骨系住宅です。各社が独自の構造フレームを持ち、工場生産された部材を組み立てていくため品質のばらつきが少ないのが特徴です。


耐震等級3を前提に設計されている場合が多く、メーカーによっては等級3相当+制震装置を標準とするところもあります。


鉄骨は素材自体の強度が高く大空間を作りやすい反面、重量が大きいので地盤や基礎にかかる負担も考慮する必要があります。


また後述する断熱面では鉄骨ゆえの弱点(熱を通しやすい)があるため、耐震と断熱のバランス設計が重要です。


RC造(鉄筋コンクリート)


戸建てでは稀ですが、地下室付き住宅などで採用例があります。非常に剛強で耐震性は確保しやすい一方、コストが高く断熱施工にも工夫が要ります。


郡山では一般的ではないため詳細は割愛します。以上のように工法によってアプローチは異なりますが、最終的には「耐震等級3相当の強度」が確保できる設計かを確認することが大切です。


木造でも鉄骨でも、適切な設計・施工で耐震等級3は十分可能ですし、「木造だから弱い」「鉄骨だから安心」という極端な違いはありません。


むしろ各工法で弱点をどう補強しているか(木造なら接合部補強や壁量計算、鉄骨なら重量対策や継手部の剛性確保など)を住宅会社に質問してみると良いでしょう。


例えば「○○工法で耐震等級3を取得していますが、将来的なリフォームや増築時の注意点はありますか?」などと聞けば、その会社の耐震への取り組み姿勢も見えてきます。


基礎や地盤も含めた総合的な耐震対策


強固な基礎と地盤調査のイメージ

 

耐震性能を語る上で忘れてはならないのが地盤と基礎の対策です。どんなに建物自体を強くしても、地盤が軟弱で大きく沈下したり、基礎構造が不適切だと十分な耐震性を発揮できません。


郡山市は市内でも地盤の強さに差があり、特に河川沿いの低地や埋め立て地などは綿密な地盤調査と補強が必要です。


郡山のハウスメーカーは多くの場合着工前に地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良工事を提案します。


これは契約前提のサービスとして無料で実施してくれる会社もありますので、地盤調査の有無や結果のフィードバックについてもしっかり確認しましょう。


基礎については、現在の新築では鉄筋コンクリート造のべた基礎が主流です。べた基礎は面で建物を支えるため不同沈下にも強く、耐震性確保に有利です。


もう一つの布基礎(立ち上がりのみの基礎)でも構造計算で等級3にできなくはありませんが、一般にべた基礎の方が安全性は大きいと言われます。


多くの住宅会社で標準仕様となっているので、特に理由がなければべた基礎を選ぶと良いでしょう。


最後に、耐震性能に関連して家具の固定や非常用品の備蓄などソフト面の地震対策も触れておきます。


いくら耐震等級3の家でも、背の高い家具が固定されていなければ倒れてきて危険ですし、地震後にライフラインが止まれば備蓄の有無が命運を分けます。


建物本体とは直接関係ありませんが、家族の安全を守るために家具の耐震固定・転倒防止策や非常時の備えも並行して確認しておきましょう。


ハウスメーカーによっては引渡し時に家具固定用の金具をサービスしてくれたり、防災グッズリストを提供してくれるところもあります。


家そのもの+暮らし方まで含めて「耐震対策」と考えることが大切です。


断熱性能とは?快適で省エネな家の基準とポイント h2 


断熱材の断面と暖かい部屋のイメージ


断熱性能とは、住宅が外気温の影響をどれだけ抑え込み、室内の熱を保てるかを示す指標です。


高断熱の家は冬暖かく夏涼しいため光熱費が下がり、健康リスクも低減します。主な評価指標はUA値(外皮平均熱貫流率)で、値が小さいほど断熱性能が高くなります。


日本の省エネ基準は地域ごとにUA上限が定められており、郡山市が属する地域区分4では、現行(平成28年)基準でUA 0.75以下が必須です。


これに対し、2022年以降に創設された断熱等性能等級5(ZEH水準)はUA 0.60以下を求め、これが今後の主流になると見込まれます。さらに等級6(UA 0.46以下)等級7(UA 0.26以下)が上位基準として追加され、最高等級は7です。旧最高の等級4はUA 0.75以下であり、UA 0.60は等級5に相当します。


今後は2025年から省エネ基準適合が義務化されるため、断熱性能は「快適さ」のためだけでなく法律上クリアすべき基準にもなります。


断熱性能の評価指標


UA値と断熱等性能等級


UA値の説明図と断熱等級の比較表


 

かつての日本の住宅ではQ値(熱損失係数)という指標が使われていましたが、2013年の省エネ基準改正以降は、UA値(外皮平均熱貫流率)が標準的な指標として用いられるようになりました。


このUA値というのは、「住宅全体から逃げる熱量を外皮面積で割った数値」で算出されます。つまり、数値が小さいほど断熱性能が高いということになります。簡単に言えば、熱が逃げにくい家ほど数値が小さくなるわけです。


国土交通省では、日本全国を気候条件に応じて1~8の地域に区分けしており、それぞれの地域ごとにUA値の上限を定めています。


郡山市が属する地域区分4では、現行の平成28年省エネ基準(これは断熱等性能等級4に相当します)において、UA値0.75 W/㎡K以下であることが必須とされています。これが最低限クリアすべき基準になります。


断熱性能の基準は、時代とともに少しずつ厳しくなってきていますので、その変遷をご紹介します。


・1999年に策定された**「次世代省エネ基準」は、当時はQ値で評価されていました。地域区分4ではQ値が約1.9 W/㎡K**(UA値に換算すると約0.69)という水準でした。


・2016年の改正では、UA値0.75が等級4として正式に位置づけられました。そして、この基準が2025年から適合義務化されます。つまり、すべての新築住宅はこの基準を満たさなければならなくなりました。


・さらに2022年には、より高性能な断熱等級として、等級5(UA値0.60=ZEH水準)等級6(UA値0.46)等級7(UA値0.26)が新たに創設されました。現在の最高等級は7となっています。


では、実際の住宅設計において、どの程度の断熱性能を目指せばよいのでしょうか?目安として以下のように考えると良いでしょう。


  • 等級4(UA値0.75以下) … これは法定の”最低ライン”と考えてください
  • 等級5(UA値0.60以下) … ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の必須水準であり、光熱費削減の観点からも推奨されるレベルです
  • 等級6(UA値0.46以下) … HEAT20 G2相当のレベルで、冬の体感温度が大幅に向上します。より快適な室内環境が期待できます
  • 等級7(UA値0.26以下) … 北海道の最高レベルに匹敵する断熱性能です。究極の断熱性能と言えるでしょう


郡山市のある地域区分4は、冬の寒さと夏の暑さがともに厳しい地域です。このような地域では、UA値0.60前後(等級5)を目標にすると、快適性とコストのバランスが良好だと言えます。


実際、断熱性能に特に注力している地元の工務店では、UA値0.5前後のプランを標準として提案しているケースも少なくありません。これは等級5と6の間に位置する高い断熱性能です。


住宅を建てる際には、次のようなポイントをぜひチェックしてみてください。


  1. 設計段階で「このプランのUA値はいくつですか?」と必ず確認しましょう
  2. UA値0.75未満なら法的には合格ライン、0.60未満であれば優秀、0.50未満ならトップクラスの断熱性能と言えます
  3. ZEH補助金や住宅ローン減税などの優遇制度を活用したい場合は、等級5(UA値0.60)以上が条件になることが多いので注意が必要です


ここまでのお話をまとめると、近年は等級5~7が主流化しつつありますので、郡山市でも”UA値0.60以下”を目標値にすると、将来的な資産価値と快適性の両方が確保しやすいでしょう。


高気密高断熱住宅を実現するポイント


断熱材の施工風景と気密テープのイメージ


断熱性能を高めるには、単に断熱材を良いものに変え厚くすれば良いというものではありません。


家全体を「魔法瓶」のように隙間なく包み込むためには、断熱施工の丁寧さと気密性能(すきま風の少なさ)もセットで考える必要があります。


ここでは、高気密高断熱住宅を実現する主なポイントを4つにまとめます。


壁の断熱 


外壁の中に充填する断熱材(グラスウールやウレタンフォームなど)や外張り断熱材の厚みと施工品質が重要です。


断熱材は種類ごとに性能(λ値)が異なりますが、それ以上に隙間なく施工されているかが性能に直結します。


在来木造では柱と柱の間、筋交いの周囲にきっちり充填する技術が必要で、施工者の腕によって差が出ます。


2×4工法は壁内が規格的に埋めやすいため断熱欠損が少なく比較的有利です。郡山の工務店でも現場発泡ウレタン吹付け断熱を採用するなど、気密性を高める工夫をする会社があります。


屋根・天井の断熱 


暖かい空気は上に逃げるため、天井断熱もしくは屋根断熱は壁以上に厚くするのが基本です。小屋裏(天井裏)にグラスウールを敷き詰める場合は、所定の厚み(200mm以上など)を確保し断熱材どうしの継ぎ目も隙間なく施工します。


屋根断熱(傾斜天井の場合)でも同様です。天井点検口や配線周りから漏気しやすいので、気密シートやウレタンで塞ぐ処置がなされているか確認しましょう。


床・基礎の断熱 


床下からの冷え上がりを防ぐため、床や基礎にも断熱が必要です。一般的には基礎断熱(基礎コンクリートの立ち上がり内外周に断熱材を貼る)か床断熱(1階床下に断熱材を充填)が採用されます。


基礎断熱は床下も室内とみなす工法で、施工が容易な反面シロアリ対策に注意が必要です。一方、床断熱は従来工法ですが気流止めをしっかり行わないと床下から冷気が入ります。


それぞれメリットがありますが、いずれにせよ床周りの隙間風を防ぐ施工がなされていることが大切です。気密パッキン工法など土台周りの気密処理も標準化しています。


開口部(窓・ドア)の断熱 


実は住宅の中で熱損失が大きいのは窓などの開口部です。壁や屋根は分厚い断熱材で包んでも、窓から熱が逃げてしまっては家全体の断熱性能が下がります。


対策としては「開口部を小さくする」か「開口部自体の性能を上げる」かの二択になります。快適性を考えると闇雲に窓を小さくするのは逆効果になる場合もあります(採光や日射取得の面で不利)。


そこで郡山の住宅会社でも高性能な窓を採用することが一般的です。具体的には複層ガラス(ペアガラス・トリプルガラス)+樹脂サッシの組み合わせが主流です。


空気より熱を通しにくいアルゴンガスを封入した複層ガラスや、Low-E(低放射)膜付きのガラスを使えば、窓の断熱性能(U値)を大幅に向上できます。


樹脂製の窓枠(サッシ)はアルミより熱を伝えにくいため、結露防止にも有効です。郡山市の新築住宅では標準で「複層ガラス+アルミ樹脂複合サッシ」以上を採用し、寒さ対策に力を入れている会社では「トリプルガラス+オール樹脂サッシ」も珍しくありません。


玄関ドアも断熱仕様のもの(断熱材充填+気密パッキン付き)を選ぶと良いでしょう。以上4点をバランス良く高めていくことで、家全体の断熱性能=高気密高断熱住宅が実現します。


断熱材の種類について補足すると、グラスウールは経済的で施工次第では高性能を発揮しますが、施工不良があると性能低下しやすい素材です。


一方、発泡プラスチック系(ウレタンフォームなど)は素材性能が高く気密性能も取りやすいですがコストが上がります。


各社が採用する断熱材に優劣は一概に決められませんが、「次世代省エネ基準をクリアする断熱材です」と説明される場合は、材質よりUA値など性能値を確認するようにしましょう。


最後に気密性能(C値)について触れます。気密性能とは家にどれだけ隙間があるかを示す性能で、C値(相当隙間面積:家全体の隙間面積を床面積で割った値、単位は㎠/㎡)で表されます。


一般的にC値2.0以下なら高気密、1.0以下なら超高気密と言われます。郡山市を含む寒冷地で高気密高断熱住宅を謳う会社では、C値1.0以下(中には0.5以下)を目標に施工し、完成後に気密測定を行って数値を確認していることがあります。


気密が高いほど計画換気以外の余計な隙間風が入らず、断熱性能をフルに発揮できます。ただし気密が高まるほど計画換気(機械換気)で確実に空気を入れ替えることが不可欠となります。


24時間換気システムは法律で義務ですが、高気密住宅では特にその有効性が重要です。


後述しますが、気密と換気はセットで考えましょう。


24時間換気と健康・耐久面への配慮


換気システムのイメージと室内の空気の流れ


高断熱・高気密の住宅では、計画的な換気も住宅性能の一部と考える必要があります。気密性が高いと自然に空気が出入りしにくいため、24時間換気システムによって常に新鮮な空気と入れ替えることが法律で義務付けられています。


郡山市の住宅でも第1種換気(熱交換換気)や第3種換気(排気ファンと給気口)といった換気方式が採用されています。


特に寒い地域では、熱交換型の第1種換気が有効です。熱交換換気とは、排気する室内空気の熱を利用して外から取り入れる冷たい空気を温めてから室内に入れる仕組みで、暖房効率を高めてくれます。


高断熱住宅では熱損失を抑えるために熱交換型換気を採用する会社も多く、郡山の冬でも室温低下を緩和できるでしょう。


換気は健康面でも重要で、気密住宅はホコリやCO2がこもりやすいため換気不足だと空気質が悪化します。


シックハウス対策はもちろん、梅雨時の湿気抜きや冬場の結露防止にも換気は欠かせません。高性能フィルター付きの換気システムなら外気の花粉やPM2.5を除去でき、アレルギーを持つお子様にも安心です。


換気と気密・断熱はトータルで設計・施工されてこそ意味があります。高気密高断熱=高断熱高気密+計画換気と覚えておきましょう。なお、断熱性能が高い住宅では結露にも強くなります。


室内の暖かい空気が壁内や窓で冷やされると結露が生じ、構造体の腐朽やカビの原因となります。断熱・気密がしっかりしていれば壁内結露のリスクが減り、木製か樹脂製のサッシを採用している会社を選ぶと良いという指摘もあります。


結露しにくい家=長持ちする家でもありますから、耐久性の面からも断熱性能は大切です。


耐震性能と断熱性能は両立できる!その相乗効果とは


耐震構造と断熱構造を組み合わせたイメージ


耐震性の高い家と断熱性の高い家は、一見関係のない性能のようですが実は両立が可能であり、むしろ基本的な設計方針において共通点があります。


耐震等級を上げるには壁量を増やしたり開口部を小さくする必要がありますが、それは同時に断熱上も有利に働くからです。


例えば、大きな窓を減らし壁を多くすると耐震壁が増えて地震に強くなる一方、窓からの熱損失も減って断熱性能が向上します。


逆に窓を大きく取れば開放的でオシャレな家になりますが、壁量が減って耐震性は低下し、断熱面でも窓から熱が逃げやすくなります。


このように耐震と断熱はトレードオフ(片方を立てるともう片方が下がる)に見える部分もあります。


しかし、実際には工夫次第で両立可能です。耐震等級3を確保しつつ大きな開口部を設けたい場合は、構造的に弱くなる部分を他の耐力壁や梁で補強したり、制震ダンパーを追加することで対応できます。


同様に、広い窓を諦めたくない場合でもトリプルガラスなど最高等級のサッシを用いれば断熱性を確保できます。


要は、適材適所の設計とコスト配分で耐震・断熱の両立は十分可能なのです。


実際の家づくりでは「窓を小さくしすぎると採光や眺望が犠牲になる」「吹き抜けを作ると開放的だが構造的に不利」といったジレンマがあります。


しかしこれらは設計の工夫と技術的な対策でかなり解決できます。例えば南側の大開口は冬の太陽熱を取り入れるメリットが大きいので、南面は大きな窓+トリプルガラス、北面は窓を小さくして壁を厚く、などメリハリをつけた設計が考えられます。


耐震上弱くなる部分(大開口部や吹き抜け部分)は、柱や梁を集中的に強化したり、構造用パネルで補強して帳尻を合わせます。


また各社が提供する制震ダンパー(粘りで揺れを吸収する装置)を数カ所入れることで、壁が少ない間取りでも耐震等級3を担保しつつ揺れによる変形量を減らすこともできます。


要は、耐震性能と断熱性能は相反する要素ではなく、どちらも住宅の基本性能として追求すべきものです。


「デザイン重視で大空間だけど冬寒い家」や「頑丈だけど夏暑い家」では、せっかくのマイホームで快適に暮らせません。


郡山市の子育て世代にとって、安全で光熱費負担も少ない家こそ理想ですよね。耐震も断熱も妥協しない家づくりを是非目指してください。


そのためには次章で述べるように、両性能にしっかり取り組んでいるハウスメーカーを選ぶことが重要です。


郡山のハウスメーカー各社の取り組みと選び方のポイント


郡山市のハウスメーカーのロゴと住宅展示場のイメージ


郡山市内で住宅を提供するハウスメーカー・工務店は、総じて耐震・断熱性能の重要性を認識しており、それぞれ独自の工法やサービスで両性能の向上に取り組んでいます。


大手ハウスメーカーは高性能な住宅を標準提案し、地元工務店も地域密着で省エネ基準や耐震等級に対応しています。


そのためどの会社を選ぶ場合でも最低限の性能は確保されつつありますが、細かな違い(企業ごとの得意分野や提案内容)を比較することで自分たちに合ったパートナーを見つけましょう。


選ぶ際のポイントは、


(1)客観的な性能表示の有無、


(2)長期優良住宅やZEHなど公的制度への対応、


(3)自分たちのライフスタイルに合った提案かどうか、の三点です。


信頼できる性能表示と第三者認証の活用


性能表示の書類と第三者認証マークのイメージ


まず注目したいのは、住宅会社が客観的な数値や認証で性能を示しているかです。具体的には、先述した耐震等級やUA値、C値などをきちんと提示してくれる会社は信頼できます。


例えばパンフレットやウェブサイトに「耐震等級3相当」「UA値0.5~0.6(郡山の基準値0.75以下)」「気密測定実施(C値◯◯)」と書かれていれば、その性能にコミットしている印象を受けますよね。


逆に「当社独自の◯◯工法で地震に強い」など抽象的な表現だけで具体的な数値が無い場合は、詳しく質問して確認した方が良いでしょう。


国の住宅性能表示制度では耐震等級や断熱等性能等級を第三者機関が評価してくれるので、希望すれば評価書を取得できます。


また長期優良住宅認定を取得するケースでは、耐震等級や省エネ性が基準を満たす必要があるため、自ずと性能が担保されます。


長期優良住宅は耐震等級(構造躯体の倒壊防止)で原則等級2以上(できれば3)、劣化対策や維持管理計画、そして省エネ対策等も含めトータルな基準をクリアした住宅です。


郡山市でも長期優良住宅の新築は増えており、認定を受けると税制優遇(住宅ローン減税や固定資産税減額など)や地震保険の割引といったメリットも受けられます。


住宅会社選びでは、「長期優良住宅の申請に対応していますか?」や「ZEHの実績はありますか?」といった質問を投げてみると良いでしょう。


これらにきちんと対応できる会社は、国の定める性能基準を満たすノウハウがあるということです。


また、断熱等性能等級についても2023年以降、新設の5~7ができたことを把握しているか確認しましょう。


最先端の会社では「等級5(UA値0.6以下)対応可能」「HEAT20 G2水準クリア」などと謳っているところもあります。


一方で等級4相当で止める場合もあるので、自分たちの希望レベルを伝えつつ、その実現方法を聞いてみることが大切です。


各社の特徴例:大手メーカー vs 地元ビルダー


大手ハウスメーカーと地元工務店の住宅例


郡山市で家を建てる場合、選択肢としては全国区の大手ハウスメーカーから地元密着の工務店・ビルダーまで幅広く存在します。


それぞれ耐震・断熱へのアプローチに特色がありますので、一部例を挙げます。


大手ハウスメーカーの例


セキスイハイムやダイワハウス、セキスイハウスなどは、独自の工法や構造体を持ち、耐震等級3+制震装置を標準装備しているケースが多いです。


また全館空調や高性能断熱パネルを採用し、UA値も0.6以下を狙う高断熱仕様の商品もあります。


大手は企業ブランド力がありますが、その分価格も高めで間取りの自由度に制限がある場合も。ただし品質管理やアフターサービスは充実している傾向です。


「多少コストがかかっても最新技術が盛り込まれた高性能住宅が良い」という場合、大手は安心感があります。


中堅ビルダー・フランチャイズ


郡山には様々なビルダーの展示場もあります。また地場の有力ビルダーがLIXILのスーパーウォール工法や住友林業のBF工法といったフランチャイズに加盟し、高気密高断熱や高耐震を実現している例もあります。


これらは大手と地元工務店の中間的な存在で、性能とコストバランスを重視する人に向いています。


地元工務店の例


郡山・福島エリアには数多くの地域工務店があります。近年は地元工務店でも長期優良住宅やZEHの実績が増えており、補助金を活用しつつ高性能な家づくりをする動きがあります。


例えば「オール電化+太陽光でZEH仕様」「地元の木材を使いながら断熱等級4クリア」など、地域特性に合った提案力が強みです。


気密測定会を開いて実績を示す工務店もあります。地元工務店は打ち合わせの柔軟性やアットホームな対応が魅力ですが、会社によって技術力に差があるのも事実です。


見極めるにはモデルハウスの体感やOB施主の話を聞くと良いでしょう。「冬場にモデルモデルハウスへ行ってみて暖かさを確認」「耐震構造の説明を具体的にしてくれるか」などがチェックポイントです。


このように、一口に「耐震・断熱重視」と言っても各社のアプローチは様々です。自分たちに合うのはどのタイプなのか、性能と予算、デザインや暮らし方のバランスで考えると選びやすくなるでしょう。


将来の省エネ義務化と補助金情報も確認しよう


省エネラベルと補助金案内のイメージ


 2025年から住宅の省エネ基準適合が義務化されることは前述しましたが、これは新築住宅すべてに関係してきます。


つまり今後建てる家は断熱等性能等級4相当以上でなければ建てられなくなるわけです(経過措置等はありますが基本方針)。


これを踏まえ、国や自治体から様々な支援策や補助金も用意されています。郡山市や福島県でも、ZEH住宅や長期優良住宅、新婚・子育て世帯向けの住宅取得支援金などが時期によって募集されています。


例えば、国交省のグリーン住宅ポイント制度(※現在は終了)やこどもエコすまい支援事業(ZEH級の省エネ住宅に対する補助)などがありました。


常に最新情報をウォッチするのは難しいですが、ハウスメーカー側もこれらの情報に詳しく、条件を満たすプランで補助金申請をサポートしてくれます。


契約前に「今利用できる補助金や優遇制度はありますか?」と尋ねてみましょう。


高断熱高耐震の家=高品質な家は、補助金対象になりやすく、さらに先述の税制優遇(長期優良住宅なら所得税控除・登録免許税や不動産取得税の軽減、固定資産税半減5年間など)や住宅ローン金利優遇(フラット35Sの金利引き下げ)も受けられます。


こうした制度を賢く使えば初期費用の負担を抑えつつ、性能の良い家を手に入れることができます。


以上を踏まえ、郡山のハウスメーカー選びでは「性能表示」と「制度活用」という観点も持ちながら、各社の提案を比較検討してみてください。


まとめ:安全・快適なマイホームで豊かな子育てを


家族が笑顔で暮らす家のイメージ


郡山市でマイホームを検討する30代のご夫婦に向けて、耐震性能と断熱性能の重要性と違い、それぞれのポイントについて詳しく解説してきました。


耐震性能は家族の命と財産を地震から守るための強さであり、断熱性能は一年中快適な室内環境と省エネ・健康に直結する性能です。


どちらも現代の家づくりには欠かせない要素であり、プロとしては「どっちが大事か」ではなく両方大事!と強調したいところです。


改めてまとめると、耐震等級3×高気密高断熱の家は、地震に強く冬暖かい理想的な住まいです。


郡山市の気候や地震リスクを考えれば、多少コストがかかってもこの性能を備えた家にする価値は大いにあります。


実際、こうした高性能住宅は光熱費削減や将来的なリフォーム費用低減(結露しにくく劣化が少ないため)など長期的に見ればメリットが大きく、「安物買いの銭失い」になりません。


また長期優良住宅やZEH認定を取得すれば税金や保険の優遇も受けられます。ライフプラン全体で考えても、安全・快適な家は家族の心身の健康を守り、豊かな子育て生活の基盤となってくれるでしょう。


最後に、具体的なハウスメーカー選びでは信頼できるパートナーを見つけることが重要です。性能ももちろんですが、私たち施主の話を親身に聞いてくれて、専門用語も丁寧に説明してくれる担当者だと安心できます。


この記事で身につけた知識を活かし、「耐震等級は?断熱等級は?UA値は?」とぜひ積極的に質問してみてください。きっと住宅会社の方も「このお客様は勉強しているな」と本気で答えてくれるはずです。


家づくりは大変なこともありますが、性能面のしっかりしたマイホームが完成すれば、その後の暮らしの満足度は大きく高まります。


郡山市でマイホームを計画中の皆様が、安心して長く住み続けられる地震に強くて暖かいおうちを手に入れ、笑顔で子育てできることを願っています。


ぜひ本記事の内容を参考に、理想の住まいづくりを実現してください!

この記事を書いた人

代表取締役

遠藤 洋祐

2017年に先代より事業継承し、株式会社ウッディホームの三代目として舵取りを任される。郡山で61年以上、200棟以上の実績を通して、新築・建売・補助金の取得サポートなど家づくりに関わる全てに精通するプロフェッショナル。

保有資格:二級建築士(一級建築士事務所「都市建築企画室」開設者) / 既存住宅状況調査技術者 / 福島県地震被災建築物応急危険判定士
所属団体:福島県宅地建物取引業協会 / パナソニック ビルダーズ グループ