郡山のハウスメーカーが解説!住宅性能表示制度の読み解き方

マイホームを考え始めたとき、多くの方はさまざまな不安や悩みを抱えます。 特に、30代で小さなお子様がいる、あるいはこれから出産予定で賃貸から戸建て住宅の購入を検討している郡山市周辺のご家庭なら、次のような心配に身に覚えがあるのではないでしょうか。
地震や災害に対する住宅の安全性が心配
「大きな地震が来ても大丈夫な家なの?耐震等級って何だろう…」と、安全性への不安。 東日本大震災を経験した福島県では特に、家の耐震性能や耐火性能が気になるものです。
住宅ローンや将来の支払いへの不安
「住宅ローンを組んで本当に払っていけるだろうか?金利優遇や減税の仕組みって難しそう…」と、資金計画や税制の知識不足への不安。 人生最大の買い物だけに、経済面の心配は尽きません。
専門用語や住宅性能がわからず不安
「断熱性能とか省エネ性能ってよく聞くけど、具体的に何を見れば良いの?」と、住宅の性能評価や専門用語へ戸惑いを感じる。 小さな子どもが快適に過ごせる家にしたいのに、何を基準に選べば良いかわからない…。
こうした不安を抱えるのは、あなただけではありません。 ほとんどの方が家づくりの素人ですから、「何を基準にどんな家を選べば良いのか」「この家は本当に大丈夫なのか」と悩むのは当然です。
そこで、本記事では住宅性能表示制度という仕組みに注目してみましょう。 これは住宅の「性能」をわかりやすく数値で示してくれる国の制度で、住宅選びの心強い味方です。
郡山市で家づくりをお手伝いするハウスメーカーの視点から、住宅性能表示制度の基本と性能表示の読み解き方をプロ目線で解説します。 この記事を読めば、上記の不安を少しでも和らげ、安心して家づくりを進めるヒントが得られるはずです。
それでは早速、住宅性能表示制度とは何か、その概要から見ていきましょう。
住宅性能表示制度とは何か?その概要と仕組み

住宅性能表示制度(じゅうたくせいのうひょうじせいど)とは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づいて2000年(平成12年)に施行された、公正な住宅性能評価の制度です。
新築住宅や一部の中古住宅について、耐震性や省エネ性など住宅のさまざまな性能を共通ルールで評価し、第三者機関が客観的な等級(グレード)として表示します。 要するに、家の性能を数値化して「見える化」する仕組みです。
この制度のポイントを簡単にまとめると以下のようになります。 法律に基づく公的な評価制度 – 国土交通省所管の法律に基づき、住宅性能表示のための基準や手続きが定められています。
任意制度ではありますが、公的なお墨付きの評価基準なので信頼性が高く、住宅会社ごとのバラバラな説明より比較がしやすくなります。
住宅性能に関する共通ルール
「日本住宅性能表示基準」という国が定めた共通ルールにもとづき、性能評価が行われます。 どの家でも同じ物差しで測るため、性能の優劣を客観的に比較可能です。
第三者機関による評価・検査
登録住宅性能評価機関と呼ばれる第三者機関(民間の指定検査機関など)が図面審査や現場検査を行い、住宅の性能をチェックします。 住宅会社や売主から独立した立場の専門家が評価するため、公平性が保たれます。
「住宅性能評価書」の発行
評価機関による審査の結果は「住宅性能評価書」という書面にまとめられます。 新築時には主に2種類あり、設計段階で図面をチェックする「設計住宅性能評価書」と、施工後に現地検査して確認する「建設住宅性能評価書」があります。
これらには法律に基づく専用マークが付与され、家の性能がお墨付きとなります。
万一のトラブル時の紛争処理
この制度で評価書を取得した住宅は、万一住宅に関するトラブルや欠陥が見つかった場合、指定の紛争処理機関を利用できます。
各地の弁護士会が窓口となり、評価書の内容を踏まえて迅速・円滑に問題解決を図ってくれる仕組みです(手数料1件1万円)。 裁判より手軽に専門家の仲裁が受けられるため、いざという時も安心です。
以上が住宅性能表示制度の概要です。 簡単に言えば、「国が決めた基準で家の性能をプロがチェックし、証明書を発行してくれる制度」と言えるでしょう。
では、この制度を利用すると具体的にどんなメリットがあるのでしょうか? 次の章で、住宅性能表示制度を活用するメリットを見てみましょう。
住宅性能表示制度を利用する5つのメリット

住宅性能表示制度は任意の制度とはいえ、取得しておくことで購入者に様々なメリットがあります。 ここでは代表的なメリットを5つ、ご紹介します。
① 第三者による品質チェックで安心
専門機関が設計・施工をチェックしてくれるため、施工ミスや手抜き工事の防止につながります。
実際、性能評価の過程では複数回の現場検査が行われ、構造の重要部分や雨漏り防止措置など細かく確認されます。 評価書を取得している家は品質管理がしっかりしている証拠と言え、買った後の「見えない不安」を減らせます。
② 客観的な性能比較ができる
性能評価書では耐震等級や断熱等性能等級などが数値で示されるため、カタログや見た目では分からない性能を客観的に比較検討できます。
例えば「耐震等級3の家」と「耐震等級1の家」では耐震性能に大きな差がありますし、「断熱性能等級5と等級7」では省エネ性能にも違いがあります。 こうした数値を根拠に家族にとって何を重視するか判断しやすくなります。
③ 住宅ローンの金利優遇が受けられる
性能評価書を取得し一定の性能を満たす住宅は、住宅ローンの優遇措置を受けられる場合があります。
例えば、住宅金融支援機構のフラット35Sというローンでは、耐震性・省エネルギー性など質の高い住宅を取得する場合に金利を一定期間引き下げるプランが利用できます。
耐震等級や省エネ等級が条件を満たせば当初5〜10年間、金利が年0.25%程度低くなるため、ローン総支払額を抑えられます。 長期固定金利のフラット35を検討している方には大きなメリットです。
④ 保険料や税制の優遇
性能評価書付きの住宅は、経済的な優遇策もいくつかあります。 代表的なのが地震保険料の割引です。
耐震等級に応じて地震保険料が最大50%割引されます(耐震等級3で50%、等級2で30%、等級1で10%割引等)。
耐震性能が高い住宅ほど保険料が安くなるため、長期的なコストメリットがあります。 また、親や祖父母から住宅購入資金の贈与を受ける際の贈与税非課税枠も拡大されます。
一定の省エネ性能や耐震性能などを備えた住宅(省エネ等住宅)なら最大1,000万円まで、それ以外の住宅でも最大500万円まで資金援助を非課税で受けられる特例があります。
このように、公的な優遇制度を活用しやすいのも、高性能な住宅を取得する利点です。
⑤ 将来的な資産価値や長期優良住宅認定
住宅性能評価を受け、各性能等級の高い家は長期優良住宅などの認定を取得しやすくなります。 長期優良住宅に認定されれば住宅ローン減税の控除期間延長や固定資産税の減額措置など、さらなる税制優遇を受けられる可能性があります。
また、記録として性能評価書が残ることで、将来売却する場合にも住宅の品質を証明しやすく、資産価値をアピールできます。 長く安心して住める家づくりという点でも、大きなメリットと言えるでしょう。
以上のように、住宅性能表示制度を活用することで安心面・経済面の両方で利点があります。 特に耐震等級や省エネ性能などは家族の安全・快適さや家計にも直結しますので、ぜひ注目したいポイントです。
それでは次に、実際の「住宅性能評価書では何が評価され、どう読み取れば良いのか」を詳しく見ていきましょう。 初めて見る方でも理解できるよう、項目ごとにポイントを解説します。
住宅性能表示制度の評価項目と等級の読み解き方

住宅性能表示制度では、新築住宅の場合「10分野・33項目」にわたって性能が評価・表示されます。 評価分野は以下の10項目で、各分野ごとに定められた基準に従って住宅に等級(1・2・3…などのランク)が付けられます。
《住宅性能表示制度・新築住宅における10分野》
構造の安定に関すること
地震や台風、積雪などに対する構造躯体の強さ
火災時の安全に関すること
火災が起きた際の安全性(耐火性・避難しやすさ 等)
劣化の軽減に関すること
木材の腐朽や鉄筋腐食など、経年劣化への対策
維持管理・更新への配慮に関すること
給排水管などの点検・補修のしやすさ
温熱環境・エネルギー消費量に関すること
断熱性能や省エネ性能(断熱等性能等級・一次エネ消費量 等)
空気環境に関すること
シックハウス対策(ホルムアルデヒド発散量や換気 等)
光・視環境に関すること
採光や窓の配置など、室内の明るさや視環境への配慮
音環境に関すること
防音・遮音性能(特に開口部の遮音性 等)
高齢者等への配慮に関すること
バリアフリー性能(段差解消や手すり設置 等)
防犯に関すること
空き巣など侵入犯罪を防ぐ対策(鍵の数や窓シャッター 等)
等級1は多くの場合建築基準法レベルの性能(法的に求められる最低限の性能)に相当します。 したがって等級1でも法律上は安全基準をクリアしていますが、性能表示制度ではより高い等級であればあるほど優れた性能であることを示します。
それでは、各評価分野ごとにどのような項目がチェックされ、数値(等級など)は何を意味するのかを順番に見ていきましょう。 専門的な内容も含みますが、なるべく噛み砕いて解説します。
1. 構造の安定に関すること(耐震等級など)

「構造の安定」は、住宅の柱・梁・壁・基礎といった構造躯体の強さに関する分野です。 地震・台風(暴風)・大雪といった自然現象に対して、家がどれだけ倒壊しにくく損傷を受けにくいかを評価します。
具体的な評価項目には次のようなものがあります。 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)… 地震に対する建物の強さを等級1〜3で評価(3が最高等級)。 数値が大きいほど、大地震でも倒壊・崩壊しにくいことを示します。
一般的に等級1は建築基準法レベル(数百年に一度の地震で倒壊しない基準)、等級3はその1.5倍の地震力に耐えうる水準です。 大きな地震に備えるなら耐震等級3相当が望ましく、実際当社でも新築注文住宅では耐震等級3を標準としています。
なお、この耐震等級の結果は保険料にも影響し、先述のとおり等級3なら地震保険料が50%割引になるなど優遇を受けられます。
耐風等級(倒壊等防止及び損傷防止)
台風など強風に対する構造躯体の強さを等級1〜2で評価します。
等級2のほうが強風下でも倒壊・損傷しにくい性能です。 福島県内陸の郡山でも台風の影響はありますから、耐風等級が高いと屋根が飛ばされにくいなど安心感があります。
耐積雪等級(倒壊等防止及び損傷防止)
積雪荷重に対する構造躯体の強さを等級1〜2で評価します。 雪の重みで屋根や柱が壊れにくいかどうかの指標です。 郡山市は豪雪地帯ほどではないものの冬に雪が積もることもあるため、積雪が多い地域で建築する場合はこの等級も確認しておくと良いでしょう。
地盤および基礎の許容支持力等
建物を支える地盤や基礎の強度を評価します。 地盤調査にもとづき、基礎の構造形式や地盤補強の有無などがチェックされます。 不同沈下しない地盤設計になっているかの指標で、特に軟弱地盤のエリアでは重要です。
このように構造の安定分野では、主に「地震」「風」「雪」に対する強度と、地盤・基礎の安全性が評価されます。 数字の見方としては基本的に等級が高いほど安心ですが、建築コストとのバランスもあります。
例えば耐震等級1でも建築基準法を満たしており、極めて稀な大地震でなければ倒壊しにくい水準です。 ただし性能評価制度を使うことで専門機関が施工を検査してくれるため、等級1であっても評価書があることで欠陥防止に役立つ面があります。
大切なのは、家族が求める安全レベルに応じて必要な強度を選ぶことです。 地震への不安が大きければ等級3を目指す、コスト優先なら等級2程度で他の性能とのバランスを取る、という考え方もあります。
2. 火災時の安全に関すること

「火災時の安全」は、その名のとおり住宅火災が起きた場合の安全性を評価する分野です。 家の中で火災が発生したときに延焼を遅らせて安全に避難するための対策や、隣家で火事が起きた際に自宅への延焼を防ぐ性能などがチェックされます。
一戸建て住宅に関する主な評価項目は以下のとおりです。
感知警報装置設置等級(自住戸火災時)
自宅で火災が発生した際にいち早く火災を感知できるかを評価します。 要は住宅用火災警報器(煙感知器)の設置状況で、等級1〜4で表されます。 等級が高いほど警報器の設置場所が適切かつ充実しており、早期発見につながることを意味します。
脱出対策(火災時)
火災で通常の出口から避難できない場合に備えた緊急脱出経路や措置の有無を評価します。 地下室がある住宅などでは特に重要な項目です。
耐火等級(延焼のおそれのある部分)
建物の耐火性能を評価します。 隣家からの火の貰い火や、自宅の火が隣に燃え広がるのを防ぐため、外壁や開口部(窓・扉)の防火措置がどれだけなされているかを等級で示します。
開口部(窓など)は1〜3等級、外壁など開口部以外は1〜4等級で、数字が大きいほど火炎を遮る時間が長い(燃え広がりにくい)ことを意味します。
最高等級の場合、開口部・非開口部ともに少なくとも60分以上火を通さない性能があると評価されます。
火災時の安全性は法令(建築基準法)でも一定の基準は満たしていますが、性能表示制度ではより踏み込んだ評価がされます。
特に住宅密集地での延焼リスクが高い場合や、2世帯住宅で避難経路が複雑な場合などは、等級が高い家の方が安心でしょう。
郡山市内でも住宅街では隣家との距離が近いケースもありますから、防火サッシや難燃材料の使用など、火災対策もしっかりチェックしておきたいポイントです。
3. 劣化の軽減に関すること

「劣化の軽減」とは、住宅が長年使用される中で生じる構造体の劣化(老朽化)をどれだけ抑制する対策がとられているかを評価する分野です。
住宅は年月の経過とともに木材が腐ったりシロアリ被害に遭ったり、鉄筋コンクリートなら中性化や鉄筋のサビなど、徐々に劣化が進みます。 そこで、この分野では劣化対策等級という指標で建物の耐久性を評価します。
劣化対策等級(構造躯体等)
構造上重要な部分(柱・梁・土台など)が大規模改修工事が必要になるまでの期間をどれだけ延ばす対策が講じられているかを1〜3等級で評価します。
等級1が最低レベル、等級3が最も劣化しにくいことを意味します。 例えば木造住宅では、防腐・防蟻処理(シロアリ対策)の有無、土台の高さ(床下空間を確保し湿気を避ける)、床下の防湿シートや換気口の設置などがチェックされます。
鉄筋コンクリート造ならコンクリートの品質や鉄筋の防錆措置が評価対象です。
劣化対策等級の最高等級3では、おおむね3世代(約75〜90年)まで大規模な改修工事が不要な耐久性が確保されているとされています。
つまり適切なメンテナンスを前提に、孫の代まで安心して住み続けられるレベルです。 等級2でおおむね50年程度、等級1はそれ未満といったイメージになります。
日本の木造住宅は従来「新築後30年〜数十年で建て替え」と言われましたが、最近ではこの劣化対策等級3相当の長寿命化が推奨されており、長期優良住宅の認定要件にもなっています。
将来にわたって安心して住み続けたい方、将来子供に家を継がせたいと考える方は、この耐久性(劣化対策等級)が高い住宅を選ぶと良いでしょう。
特に木造住宅の場合はシロアリ対策や防腐措置がしっかりされているかが重要です。 郡山のように冬山のように冬場乾燥する地域でも、湿気の多い梅雨時には床下の湿気や白蟻被害が起こりえます。
「見えない部分の対策」こそが家の寿命を左右しますので、契約前に劣化対策等級や具体的な措置について確認しておくことをおすすめします。
4. 維持管理・更新への配慮に関すること

「維持管理・更新への配慮」は、主に給排水管やガス管などの設備配管を将来維持管理しやすい設計になっているかを評価する分野です。
住宅は建てた後も長く生活していく中で、設備の点検や清掃、故障時の修理、さらには何十年か後の更新(交換)が必要になります。 そこで、それらがどれだけ容易に行えるよう考慮された造りかがチェックされます。
具体的な評価項目は以下になります。
維持管理対策等級(専用配管)
給排水管・給湯管・ガス管の3種類の配管について、点検・清掃や補修のしやすさを1〜3等級で評価します。 等級1が最低限、等級3がもっともメンテナンスしやすい設計です。
等級を決める要素としては、「配管をコンクリート土間に直接埋め込まずに点検口からアクセスできるようにしているか」「清掃のための開口部(掃除口)が適切に設置されているか」「将来配管を交換する際に容易に取り出せる経路が確保されているか」などが挙げられます。
例えば、昔の家で配管がコンクリートに埋設されてしまっていると、水漏れ修理の際に床を壊す大工事が必要になることがあります。 この等級が高い住宅であれば、床下点検口やメンテナンススペースが設けてあり、配管工事の負担が少なく済むというわけです。
戸建て住宅では特に給排水管が劣化して交換が必要になる時期(数十年単位)が訪れます。 その際に「直せる家かどうか」は重要です。
維持管理対策等級が高い家は、長期の維持費用を抑えられる可能性がありますし、日常の点検も楽になります。 見積もり図面の段階で、業者に「配管経路や点検口の配置」を確認し、将来のリフォームコストも考慮しておくと安心です。
5. 温熱環境・エネルギー消費量に関すること

「温熱環境・エネルギー消費量」は、住宅の断熱性能や省エネルギー性能に関する分野です。 夏は涼しく冬は暖かい室内環境を実現するために、建物の断熱性(外気温の影響をどれだけ防げるか)と冷暖房・給湯などの設備の省エネ性能を総合的に評価します。
この分野は最近特に重要視されており、2022年10月から性能評価取得時の必須項目にも加わりました(それ以前は任意だった)。
主な評価項目は次の2つです。
断熱等性能等級
建物の断熱性能を等級1〜7で評価します。 具体的には壁や屋根・床など外皮(建物の外郭部分)からの熱の逃げにくさを示す指標(UA値)や、窓からの日射熱取得の指標(η値)などにもとづき等級が決まります。
数字が大きいほど高断熱・高気密で外気温の影響を受けにくい家です。 平成28年基準相当が等級4、さらにその上のZEHレベルが等級5〜6、そして2022年に新設された等級7はトップランクの断熱性能(HEAT20 G3相当)となっています。
等級が高ければ少ないエネルギーで室温を保てるため、冷暖房費の節約になり家計にも優しいです。
一次エネルギー消費量等級
冷暖房・換気・給湯・照明といった設備機器による年間エネルギー消費量の削減度合いを等級1および4〜6で評価します。 等級4が現行の省エネ基準レベル、等級5・6はそれよりさらにエネルギー消費を抑えた住宅です。
最高等級6では、基準と比べ約20%の一次エネルギー消費削減ができる水準とされています。
断熱等級と一次エネ等級はいずれも等級が高いほど省エネ性能が高い住宅であることを表します。 言い換えれば、冬暖かく夏涼しい快適な家=高い断熱・省エネ性能の家ということです。
2025年から新築住宅への省エネ基準適合が義務化される予定であるなど、今後住宅の省エネ性能は避けて通れないポイントになります。
郡山の気候は夏は暑く冬は寒い内陸性の気候ですので、断熱性能が低い家だと夏冬のエアコン代が大きな負担になりがちです。
「高断熱・高効率な設備=光熱費ダウン」につながりますから、予算が許すなら断熱等性能等級5以上、できれば最新の等級6〜7あたりを目指したいところです。
なお、断熱性能が高い住宅は結露もしにくく、カビの発生防止や建物の長持ちにも寄与します。 家族の健康面や住宅の耐久面から見ても、温熱環境性能はしっかりチェックしたいですね。
省エネ性能に優れた住宅は補助金や減税措置の対象になることも多いので(ZEH補助金など)、その点でもメリットがあります。
6. 空気環境に関すること

「空気環境」は、住宅内部の空気のきれいさ・安全性に関する分野です。 現代の高気密住宅では「シックハウス症候群」といって建材から出る化学物質が体調不良を招く問題が知られています。
そこで、この分野では室内の空気中に含まれるホルムアルデヒドなど有害化学物質を低減する対策や、換気の状況を評価します。
主な評価項目は以下のとおりです。
ホルムアルデヒド対策
内装仕上げ材や天井裏などに使用されている建材から放散されるホルムアルデヒド(有害な化学物質)を抑える対策がどの程度とられているかを評価します。 建材の等級(F☆☆☆☆など)や施工方法をチェックします。
ホルムアルデヒド発散等級
床や壁、天井裏などに使われている特定建材からのホルムアルデヒド放散量の少なさを、それぞれ等級1〜3(または2・3)で評価します。
数値が高いほど発散量が少なく安全な素材を使っていることになります。 現在新築で使われる内装材は原則F☆☆☆☆等級(発散量が最も少ない建材)に限られるため、多くは最高等級となります。
換気対策
建築基準法で定める1時間あたり0.5回以上の換気量を確保できる機械換気設備が設置されているか、トイレ・浴室・台所に換気設備や窓があるか、といった換気計画の内容を評価・表示します。 シックハウス対策には換気が欠かせません。
室内空気中の化学物質濃度等
実際の室内空気中の化学物質濃度を測定した場合の値を表示する項目です。 新築引き渡し時などに測定を行った場合、その濃度(例えばホルムアルデヒド◯◯μg/m³など)や測定方法が記載されます。
空気環境の分野は、主に健康への配慮と捉えるとわかりやすいでしょう。 小さなお子さんやアレルギー体質の家族がいるご家庭では、特に気になる点かもしれません。
現在の新築住宅は法律で基本的なホルムアルデヒド対策は義務化されているため、性能評価でも等級自体はクリアしやすい部分です。 ただし、より良い空気環境を得るには24時間換気システムを正しく運転することや、入居後も換気扇の掃除を怠らないことが大切です。
住宅性能評価書ではホルムアルデヒドの等級などを見ることで、「この家は内装材に安全な材料を使っているんだな」という安心材料になります。 特に妊娠中の方や赤ちゃんのいるご家庭では、空気環境が整った家を選ぶことは大事なポイントですね。
7. 光・視環境に関すること

「光・視環境」は、室内の明るさや採光・通風、開放感などに関する評価分野です。 住宅の中で快適に過ごすには日当たりや風通しも重要ですが、これらは設計段階でかなり決まってしまう要素です。
この分野では主に居室の開口部(窓や採光のための開口)の広さや配置について評価します。
代表的な評価指標は次の2つです。
単純開口率
居間や寝室など主要な居室について、部屋の床面積に対する開口部(窓など)の面積割合を示します。 これはパーセンテージで表示され、数値が高いほどその部屋に占める窓面積が大きく、採光を取り入れやすい部屋であることが分かります。
極端に小さいと昼間でも照明が必要な暗い部屋になる恐れがあります。
方位別開口比
家全体について、東西南北および天井方向に向いた窓・開口部の面積割合を示します。 例えば「南向きの開口が全体の○%」といった具合で表示され、どの方角からの採光を確保しているかが分かります。
南の比率が高ければ日当たり重視設計、北が大きければ北窓を多用した設計などと読み取れます。光・視環境の評価項目は他の性能と少し毛色が異なり、快適性や心理的な面に関わるものです。
性能評価書では数値が示されるだけですが、「単純開口率○%」とあれば大きな窓で明るい部屋なのか「小さい窓でこもった部屋」なのか推測できますし、「南向き開口が多い」なら冬でも日差しが入りやすく暖かい家だろうと想像できます。
郡山は冬の日照時間が長めな地域ですから、南向きの窓をしっかり確保できれば日中は暖房いらずの日もあるでしょう。
一方、真夏は日差しが強いので西日対策や軒の出の長さなども考慮が必要です。 光環境は好みもありますが、「明るいリビングにしたい」「プライバシーより採光重視」など自分たちの希望と照らし合わせて確認すると良いでしょう。
8. 音環境に関すること

「音環境」は、住宅の防音性能・遮音性能を評価する分野です。 戸建て住宅では主に屋外からの騒音をどの程度遮断できるか(窓の遮音性)がチェックされます。 例えば交通量の多い道路沿いの家などでは、窓の防音性能が生活の静かさに影響します。
評価項目として代表的なのは次の指標です。
透過損失等級(外壁開口部)
居室にある外壁の開口部(窓やバルコニー戸)について、外からの空気伝搬音をどれだけ遮るかを等級1〜3で評価します。 数値が大きいほど防音性能が高い、すなわち防音サッシや複層ガラスなどで外部の音をシャットアウトできることを意味します。
最高等級3では日本工業規格(JIS)の定める高い遮音性能を満たしており、かなり優れた防音性です。
マンションなど集合住宅では床衝撃音の遮断性能や界壁の遮音性能も評価されますが、一戸建てでは主に窓の防音のみとなります。
郡山市は比較的閑静な住宅地も多いですが、幹線道路沿いや鉄道沿線では騒音が気になるケースもあるでしょう。 二重サッシや防音ガラスを採用している家はこの等級が高くなります。 静かな寝室が欲しい方や、騒音ストレスを減らしたい方はチェックしてみてください。
9. 高齢者等への配慮に関すること

「高齢者等への配慮」は、いわゆるバリアフリー性能に関する評価分野です。 年をとったり怪我をしたりしても生活しやすい家になっているか、住宅内での移動の安全性や介護のしやすさを評価します。
将来のことまで見据え、段差を減らしたり必要なスペースを確保した設計かどうかがポイントです。
評価項目の例は以下のとおりです。
高齢者等配慮対策等級
移動時の安全性と介助のしやすさについて評価する等級です。
具体的には、玄関・廊下・階段・浴室・トイレなどで 段差がない(フラットフロア)か、 階段の勾配が緩やかで手すりが設置されているか、 廊下や出入口の幅が車いすでも通れる十分な広さか、 浴室やトイレに介助スペースが確保されているか、 といった点を踏まえて総合的に評価されます。
等級は1〜5まであり、高いほどバリアフリー性能に優れます。 例えば等級3以上であればかなり段差解消や手すり設置が行われ、車いす利用も考慮された設計といえます。
高齢の親と同居する二世帯住宅や、将来自宅で介護を受けたいと考えている場合は、この等級が高い住宅を選ぶメリットは大きいでしょう。
若いご夫婦には一見ピンと来ない項目かもしれませんが、小さなお子さんにとっても段差が少ない家はつまずきにくく安全ですし、ベビーカーを畳まずに入れる広めの玄関や廊下は子育て中も便利です。
ユニバーサルデザインの考え方で、「誰にとっても優しい家」になっているかを見る指標と捉えると良いでしょう。
10. 防犯に関すること

「防犯に関すること」は、空き巣などの侵入盗対策がどれだけ講じられているかを評価する分野です。 一戸建て住宅では、泥棒が侵入しやすい開口部(窓・出入口)への防犯措置が主なチェックポイントとなります。
評価項目としては次のようなものがあります。
開口部の侵入防止対策
開口部の部位別(玄関ドア、1階の窓、2階以上の窓など)に、防犯性の高い建具や部品を使っているかを評価します。
例えば、 玄関ドアに2つ以上の鍵(ツーロック)を設置しているか、 1階やバルコニーから手の届く範囲の窓に防犯ガラス(割れにくいガラス)やシャッター・雨戸を設置しているか、 2階以上の窓にも防犯ガラスや補助錠をつけているか、 といった点をチェックし、「対策あり/なし」で表示されます。
この分野は等級というより、「○○の対策が講じられている・いない」といった記載になります。 国土交通省や警察庁等が認定するCPマーク付き防犯建物部品(一定以上の防犯性能試験に合格した鍵や窓)の使用状況なども評価に影響します。
防犯対策は、住宅性能表示制度では簡易な表示ですが、暮らしの安全には重要です。 郡山市でも空き巣被害はゼロではありません。
小さなお子さんや奥様がお留守番する機会が多いご家庭では、玄関や窓の防犯性能も確認しておきたいですね。 最近の新築はほとんどがピッキングに強いディンプルキー・ツーロック標準ですし、1階は防犯ガラスを採用するケースも増えています。
性能評価書で防犯欄をチェックすることで、「当たり前についていると思っていたら実は付いていなかった」という見落としを防げるでしょう。
家族が安心して暮らせる住まいのために(まとめ)

以上、住宅性能表示制度における10分野の性能項目について、その読み解き方を解説しました。
「耐震等級」「断熱性能」「省エネ性能」など、普段聞きなれない専門用語も出てきましたが、それぞれ家族の安心・安全、快適さに直結する大切な指標です。
初めは難しく感じるかもしれませんが、一つひとつ意味を知れば、ご自身がどんな家を望んでいるのか整理しやすくなるでしょう。
特に郡山市をはじめ東北エリアで家を建てる場合、地震に強いこと(構造の安定・耐震等級)や冬の寒さ対策(断熱等性能等級・省エネ性能)は重視したいポイントです。
実際、当社にご相談に来られるお客様も「耐震等級3の家にしたい」「高気密高断熱の家で暖かく暮らしたい」と希望される方が多くいらっしゃいます。
また、お子様や将来のことを考えて健康・長寿命な家(劣化対策や空気環境、バリアフリーなど)を求める声もあります。 住宅性能表示制度の基準をうまく活用すれば、そうした希望を一つひとつ確認し、かなえるための道しるべになります。
最後に強調したいのは、すべての等級で最高ランクを取る必要は必ずしもないということです。 住宅の性能にはコストとの兼ね合いや、ある性能を高めると別の性能が下がるといったトレードオフもあります。
大切なのは、ご家族にとって何を優先したいかです。 地震が心配なら耐震等級、寒がりなら断熱等級、といった具合に優先順位を決め、予算と相談しながらバランスよく計画すると良いでしょう。
私たち郡山のハウスメーカーとしても、お客様が性能表示制度を上手に活用し納得のいく家づくりをしていただけるよう、丁寧にサポートいたします。
性能評価書の取得も含め、不明点があれば遠慮なく専門家に相談してください。 知識を味方につければ、きっと「この家になら安心して住める!」という自信につながります。
人生で一番大きなお買い物であるマイホームですから、性能もしっかり確認して、家族みんなが笑顔で長く暮らせる住まいを実現しましょう。
当社もプロの立場から全力でお手伝いさせていただきます。 ぜひ今回ご紹介した住宅性能表示制度のポイントを参考に、理想のマイホーム計画を前進させてください。
お読みいただきありがとうございました。郡山市での家づくりに、本記事が少しでもお役に立てば幸いです。